株式投資におけるPERの利用

株式投資においては、何の根拠もなく売買をしても資金を失うだけです。的確なデータや情報に基づいた売買を行うことで利益を得る可能性が高まります。売買のための基本データの一つに「PER(株価収益率)」があります。PERは「会社の利益と株価の関係」を表しており、株価の割安感を測ることができます。

PERは要するに、純利益に対して何倍程度の株式が買われているのかをみるデータです。数値が低いほど、会社が儲けている利益の割に株価が安くなっていることを表します。PERは以下の式で算出されます。
・PER=時価総額÷純利益
時価総額というのは「株価×発行済み株式数」のことであり、簡単に言えばその会社自体の価格を示します。

例えば、時価総額20億円のA社が1.5億円の純利益を上げていたとすると、PERは13.3倍です(20億円÷1.5億円)。つまり、A社の株式は純利益の約13倍が買われていることになり、投資金の回収に約13年かかることを意味します。

ちなみに、PERは「株価÷1株当たりの純利益」という計算式で表すこともあります。つまり、「時価総額÷純利益」も発行済み株式数で割った場合は「株価÷1株当たりの純利益」と同じということです。

なお、PERはどの業界の会社に対しても同じ基準で見るのではなく、各業界の標準と比較しながら見ることが肝心です。例えば、IT関連の銘柄は成長力を期待されている面が非常に強いため、利益を出す前に多く株式が購入されています。従って、PERが100倍になっている会社もあります。

仮に、上記のA社が電気機器の会社だとします。電気機器業界の平均PERを見ると、19.6倍になっています。そうなると、A社の13.3倍は平均値より割安ということになり、買い目の銘柄と言えます。

ちなみに、各業界におけるPERは以下になっています。
・水産、農林業:12.9
・鉱業:35.0
・建設業:9.2
・食料品:19.7
・繊維製品:15.5
・パルプ、紙:38.9
・化学:13.9
・医薬品:23.2
・石油、石炭製品:5.3
・ゴム製品:11.5
・ガラス、土石製品:8.8
・鉄鋼:8.9
・非鉄金属:8.0
・金属製品:10.3
・機械:12.9
・電気機器:19.6
・輸送用機器:10.0
・精密機器:15.7
・その他製品:20.2
・電気・ガス業:13.1
・陸運業:17.0
・海運業:21.8
・空運業:9.1
・倉庫、運輸関連業:13.5
・情報、通信業:27.0
・卸売業:11.8
・小売業:21.9
・銀行業:8.3
・証券、商品先物取引業:8.1
・保険業:13.5
・その他金融業:9.7
・不動産業:9.8
・サービス業:22.3

東証一部の銘柄の平均的なPERは約15倍です。なお、銘柄を選択する時はPERだけで判断するのではなく、他の指標も参考にすることが大切です。